1曲目を完成させる。曲作りの流れと明確になった反省点「作曲日記3日目」


 
 1曲目が完成しました。
 正直完成度としては色んな人の初めての作品を集めた中でも微妙な方だと思うんですが、まあとにかく完成しました。(友人からの評価もまあそんな感じ)
 
 では今回は私がたどった流れを書き記し、まあ後の人が繰り返さないように戒めを込めて、ね。

曲作りの流れ

 
 えっと、これは正しい曲作りの流れじゃないですからね。
 今回私がたどった道筋であって、むしろ反面教師となるべき流れですから。

Aメロ:適当にコードを進行させてみる

 
 昨日考察したように、16小節分適当なコード進行を作ってみました。
 で、ちょっと再生してみて良い感じになるメロディーをポチポチと打ち込んでいきます。
 
 

 昨日は「残酷な天使のテーゼには1小節に8個かそれ以下の音符が入っていることが多い」という風に分析していたため本当に何も考えずにポチポチ打ち込んでいますこの人(私)。
 再生機能で視聴しているのですが、聴いた感じだと、音としては「まあ悪くないんじゃないかな」みたいなメロディーになっていたため何の疑問も抱かずに8小節分打ち込み続けます。


 
 ちょっと小さく表示されているので分かりにくくなりますが、8小節分です。
 Aメロは8小節を2回繰り返して作ると考えていたので、つまりはAメロの全体像ですね。

 後でまとめて反省をする時にこの画像を使って説明するんですが、曲を実際に完成させて気が付いた反省点がここだけでも十分たくさんあるんですよね……。

 
 ただしここでは一応Aメロが完成したということで次へ進みます。

Bメロ:有名なコード進行を使ってコピペ

 Bメロからですが、コード進行にカノン進行というものを使おうと決めます。
 プロの曲でもほぼずっとカノン進行で進める曲もあるそうですから、私も使っていって問題はないでしょう。
 もちろんそれぞれのコードの雰囲気を掴んでいくとなると自分で試行錯誤するのが一番でしょうが、あくまで私はCeVIOのONEちゃんに歌を歌わせたいという動機かつ、あくまで一時的な趣味として作曲をするつもりのため使えるものはドンドン使っていきます。
 
理論で作るメロディ-コード

 また、上の記事を参考にコードに含まれる音程を多用してメロディを作っていくことにしました。
 上の記事で言ってることは簡単で、要はコードに使われている3つの音を使うと悪い音にはなりにくいよーってことですね。
 あんまり意識しすぎて……っていうのは趣味じゃないんで参考程度に読んでますけどね。
 
 
 まあ実際、コード進行を0.5小節ずつ進めていったことを忘れて1小節ずつ使う音程を変えていったためほぼ破綻してましたけどね。
 使うコードを頻繁に変えずに何回もループさせているのだから、紙にコード進行を書き出して効率的に進めていたんですが……いやはや。
 こういうミスはなくしていきたい。

 そしてここでも音として良い感じに聞こえるメロディーをポチポチ何も考えずに打ち込んでいきます。


 
 ここも私が現時点で把握しているだけで、Aメロと同じ重大な欠陥を抱えています。

 が、とりあえずコピペしてBメロ16小節分完成。
 

Cメロ:カノン進行とコード内音

 今度こそコード内音多めで作ったメロディです。
 まあBメロCメロでも、音を聞いていて作りたいメロディが浮かんだらコード内音とか気にせずいろんな音使っちゃいましたけどね。

 そしてCメロではなんか失敗して趣向を凝らして4小節を2回繰り返してからさらに2小節を繰り返しています。
 あと何かギターソロ入れた。
 へへへっ(昔の少年マンガの主人公に鼻をかきながら)。

 
 このCメロでもまた、A,Bと同じ重大な欠陥が含まれているものの、Bまでよりは少し成長できてはいるのです。
 というのも一応、完成時にCメロに入っている歌詞の一部はメロディーを打ち込んでいる間に考えていたものを当てはめられたから。
 とは言え……褒められた出来ではないんですけど。

 まあここで一応作曲終わり。
 保存と、SMF書き出しでmidファイル作成と、そのmidファイルをこの記事で書いたようにwawファイルに変換しました。
 
 次はONEちゃんに歌わせるパートに入ります。

作詞、調声の流れ

CeVIOにmidファイルを投げ、作詞

 CeVIOにmidファイルを読み込ませると、メロディーを読み込めます。
 メロディのトラックとか、コード進行するベースのトラックとか色々あると思いますが、メロディのトラックをチェックして読み込みですね。
 つまりDominoで打ち込んでいく時点で、ONEちゃんに歌わせるメロディのトラックに間奏のピアノソロとかのメロディを打ち込んじゃダメってこと。

 またさっき出力したwawファイルを外部トラックとして読み込めるので、きちんとメロディ部分が合うように移動してやれば全体的な曲の感じが分かります。

 
 ここでやったのはだいたい1音にひらがな1文字ペースで歌詞を打ち込んでいくこと。
 歌詞は全く考えていなかったけど、なんかそれっぽいフレーズを文字数合わせて……。

 うん、曲全体としてもアレだけど、歌詞だけ取り出してもダサいな。
 次からはもうちょっと格好いい歌詞を考えたい。
 大抵の歌詞って、格好いい単語を良い感じに繋げた文章の連続であって意味が伝わらないものも多いですから、次からはもうちょっと器用にやっていきたい。
 それができた上でちゃんと筋の通った歌詞にできたらなお良いでしょうけど。

 
 話を戻しますが、この辺りで私が作ったメロディの重大な欠陥その➀に気が付き始めます。

 それは全然歌詞を載っけられない! ということ。
 歌わせたらちゃんと喋ってはくれるけど妙に短い音が連続していたり、微妙なところで音を伸ばしまくったり……作ったメロディが、まるで歌詞を載っけて歌うことを考えていないメロディだったんですね。
 
 でも頑張って全部、歌詞を入れました。
 Cメロだけは一応歌詞を考えながらメロディを作っていたこともあって、歌詞を打ち込むのは一番簡単でしたね。
 だから一応欠陥その➀はCメロには当てはまらない……かな?
 自己採点が甘いかな?

調声

 
 ……正直言って、ほとんどできなかった。
 一応、動画などで調声のやり方は知っていたんですが……実際に触ってみると「どの部分をどういじったら人間らしくなるのか」というのが全く把握できずにちょっとだけいじってみただけで終えてしまいました。
 
 調声というのはONEちゃんを人間らしく歌わせる上で一番大事な部分な訳なんですが、それを投げ出してしまったのはちょっと問題でしたね。
 曲としての完成度がどんなに悪くても、ONEちゃんを人間っぽくすることは可能だったはずなのに……、という点で。
 
 まあ、投げ出してしまったもう一つの理由が現在ONEちゃんのいろんな曲を聴きまくっているせいか、どういう声が人間っぽくてどういう声が合成音声っぽいのかという感覚が麻痺してしまっているという理由もあるんですけどね……。
 この状態だと調声は難しいな。

ミックス

 まあ、ひとまず歌は出来上がりました!
 ということで待望の仕上げです。
  
 まずはCeVIOのソングトラックをエクスポートでwawファイルに変換します。
 そしたらまあ、何らかのソフトを使って歌声とかにエフェクトをかけて曲とミックスさせればいいわけです。
 
 もう色んなソフトがあります。
 
 私は実況動画などを作ることがある関係で、録音用のソフトとしてAudacityというソフトを持っていたのでそれを使いました。
 まあそこそこ使いやすい。

 歌声を読み込みまずは「リバーブ」というエフェクトをかけました。
 CeVIO調声の上手い人たちが「まずは薄いリバーブをかけろ、話はそこからだ」みたいなことを言っているので、まあそれに習った形です。
 
 そしたら次は曲を読み込んで、タイミングを合わせてまたエクスポートです。
 これで完成ですね。
 やっと終わった。
 
 曲作りに私は4時間ぐらいかかっちゃいましたし、適当に歌詞入力するだけでも1,2時間ぐらいかかった気がします。
 ……絶対もっと短くできます、はい。

 私の作ったのは本当の本当にシンプルな曲なので、自分が「良いなー」って思うような曲を作るのとは作業量がまるで違います。
 もっともっと時間短縮したいですが、まあ初めてなんで別にいいか、とも思ってます。
 ……収穫も色々ありましたしね。

 
 さあ、ここまででお腹いっぱいかもしれませんが、ここから大反省会の時間です。

超絶反省会

重大な欠点その➀:歌を意識したメロディじゃない

 
 さっきも言いましたね。
 
 私は「この感じ、いい音が鳴ってるな」という印象でメロディを打ち込んでいきました。
 その結果、とても歌詞を入れて歌いづらいメロディが出来上がってしまったのです。
 具体的には微妙なところで伸びる音や、歌詞を入れようとしても3文字くらいの単語しか入らない部分……とか。
 
 ここから考えるべきは、ある程度先に歌詞は考えておくべきじゃないか? ということですね。
 
 
 歌を入れないただの曲ならあんな感じのヘンテコな曲でも、一応趣味の範囲内ですからなんの問題もなかったと思います。
 ただ私はONEちゃんに歌わせたいという目的を持っている以上、それなりにちゃんと歌えるようなメロディを作る必要があるのです。

 Cメロを作った時のように意識していればいい、とも言えますが……やはり先に歌詞をある程度考えておくのが楽なのではないでしょうか。
・歌詞の文字数を参考にメロディを作りやすい。
・ヘンテコになりそうな部分は文字数の関係からも見えてきやすい。
・2番以降を作っていくとしたら歌詞の文字数を合わせるなどの努力が必要になる。
 などなど、歌詞を先に考えておく利点は多そうです。

 ガッチガチに歌詞を決めるのは難しくても、軽く「これくらいの文字数の文章を~」とか想定しておくだけでも十分変わりそうです。

重大な欠点その➁:リズム、息継ぎがない


 
 これが私が作ったメロディの全て。

 これを見ていると、ある欠陥が浮かんできます。
 それはこれどこで休めばいいの!? というもの。
 
 ………………うん。
「あー、まあ所々音を入れてないからそこで息吸ってね」
 みたいな気持ちでメロディを作っていたんですが、実はこれってあまりに休む場所がバラバラすぎて全然リズムが取れないんですよ!
 
 適当に音を入れない場所を作っている……といっても、2,3音ごとに休んでいる場所もあり、逆にそこではまともな文章を口ずさめないですし。
 つまりは全体的にチグハグって訳です。

再び「残酷な天使のテーゼ」から学ぶ

 

 ここで登場!
 再び残酷な天使のテーゼの出番です。

 何度でも繰り返しこの楽譜は使います。
 教本っていうのはボロボロになるまで読む価値があります。
 まして楽譜一枚なんですからボロボロになるのなんて前提みたいなもんでしょう。
 ……まあ動画なんでボロボロになるとかないんですけどね(便利)。

 では今回はまず1分過ぎあたりのサビから分析します。
 前回は音符の数を中心に参考にしましたが、今回は休符について見ていくわけですね。
 そうして数えていくと、このサビにおいては2小節ごとに1つ4分休符が打ち込まれています。

 私のは変なところにちょびちょび休符が打ち込まれている上に、Cメロなんかは音符の方が少ないのでは? ってくらい休みまくってますね。
 これはさすがにいけません。
 休符の数を減らす、これは大事そうですね。

 Bメロでは4小節に1回の休符しかありません。
 でもこれは「どこで休めば良いの!?」とはなりません。
「4小節歌ってね、そしたら休んでね」で伝わります。

 
 でもちょっと待ってください。
 次は最初の方のAメロを見ます。
 ……んー、でもこっちは「あおい」だけで8分休符を入れたりしてますよ?
 そこだけじゃなく、Aメロは全体的に短く切ってる部分も多いです。
 
 でも、これでも不自然な点はありませんよね。
 
 
 ……じゃあ何が違う……?
 何が……?

 あああああああああ!!!!!!

 そう!! 休符の位置なんですよ!!!!

 休符の位置が、小節の同じ位置に挿入されているんですよ!!!!!!

 動画を再生して、見てみてください。
 残酷な天使のテーゼのAメロでは、小節の後ろの方に8分休符があり、その後ろには8分音符1つもしくは16分音符2つが並ぶ組み合わせしかありません。

 今わかりました。
 私が作ったメロディの「これどこで休めば良いのん?」感は、ここにあったんです。
 休符が入る場所が毎回同じなら、どこで休みが入るかは明白です。
 メロディが異なっていても、これならテンポを損なうこともありません。

 ……いやこれ、え?
 なんで他のサイト見ても、このこと書いてないんですか? ってくらいに重要じゃないですか?
 
 いや、どっかのサイトには書いてる可能性もありますけど……。
 私が漁った結果では、こんな情報どこにも書かれていませんでした。
 
 むしろ、それだけ当たり前なことだったんでしょうか?
 常識だと思っていたら、記事にはしませんものね。
 
 はぁ~、すごい。
 本当に、1曲目を作り終えた経験をふまえて「残酷な天使のテーゼ」をもう一回研究しようとしたら、まさかこんなことに気づいたんですもの。
 はぁ~、ふはぁ~。
 めっちゃため息出るぅ~(笑)。

 
 そしてこの動画の関連動画である「千本桜」や「天体観測」でも同じような傾向が見られました。
 というか、変なところに休符入れるっていうのがそもそも、たぶん他の人から見ればおかしかったんですね……。
 いや、だって適当にポチポチ打ち込めって言われたら間も空くでしょうよ。

 ちなみに「小節の後半で8分休符を入れて、残り8分音符か16分音符2つを同じ小節内に入れる」というのは3つに共通する有名な手法のようですね。
 いやー、勉強になった。
 
 これだけ大きな収穫があったんですもの、1曲目完成させたかいがあるってものですね。

終わりに

 予想はしていたけど、長い記事になってしまいました。
 
 今回、1曲目を作る中で得たのは

  • コード進行はテンプレコピペのさぼり
  • コード内音の安定性

 こんな感じですね。
 ただ、これだけじゃ冒頭に載せた音楽みたいなものにしかならない。
 歌じゃなければそれでもいいんだけど、歌にするなら絶対「歌詞がひとまとまりするまで休符を入れない」ことと「休符の位置を揃える」くらいは意識する必要があるのではないでしょうか。
 
 そんなわけで、1曲作り終えた後で得たのは

  • 歌詞がひとまとまりするまで休符を入れない
  • 休符の位置を揃える
  • 歌詞をある程度、先に考えておく

 と、こんな感じですね。
 あとちょっと思ったのは16分音符を多用しすぎるのもダメだったかな? ということ。
 たぶん曲のテンポとか、盛り上がりのスピード感を演出するときにはやっぱり必要になりそうな気はするんですが、初心者が多用しすぎるとひどいことになる気がしました。
 
 うん、多くのことが分かった。
 ちょっと休憩を挟んで2曲目を作り始めますが、上記の経験と内容を生かせばもっとスピーディに、良い曲ができあがりそうですね。
 楽しみです!

 けどまあ、1曲目を作る時にもだいぶ「できそう!」って調子に乗っていたことを考えると、今回も大変そうですけどね。
 しかし今回は新たに何かを参考にしたり読んだわけでもないのに(上でリンクした資料は1,2日目の時点で読んでた。というか、曲も実際には3日目に突入して少ししたらできた)、たくさん得るものがありました。実際に試すのは大事ってことですね。
 
 しかしこの記事を読んだ方が実戦の前に間違いを正せたらそれはそれで良し。
 
 まあ、今回書いたのは私の間違った作曲方法と、じゃあこうしたら良いんじゃないかっていう予想に過ぎないんですけどね。
 真偽の方は……またしばらく先に明らかになりそうです。
 
 それでは。

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